作中台詞集・1OP 〜 ラハン村

 

作中台詞集・2へ

 

OP
 
I am Alpha and Omega,

我はアルバなり、オメガなり、

the biginning and the end,

最先(いやさき)なり、最後(いやはて)なり、

the first and the last.

始めなり、終わりなり
 
 
──エマージェンシーコール、レベル1発令
 
「 《オメガ1》、再起動しています!」
「 《アルパ1》構成ゲノム、再構成始めました」
「 エクソン置換、確認!」
「 塩基列コード、8億5000…12億! 凄まじいスピードです!!」
「 《アルパ1》から中央電脳『ラジエル』へアクセス確認! フェイクネット展開…、回避! 緊急防壁、遮蔽実行──…拒絶されました!」
「 広範囲に渡ってパラダイム汚染侵攻! …艦長!?」
「 手動でケーブルを切断しろ!」
「 了解! 爆発ボルト、使用します。 …爆発ボルト、パージ確認! …駄目です!効果ありません!」
「 《オメガ1》! 尚も侵攻中! …止まりません!」
「 火器管制98%占拠!」
「 自立航行システム『ファウスト』へ高速言語にて干渉! 位相空間ロジック、書き替えられています!」
「 エルゴ領域拡大、炉心内に内部地平面形成! 空間転移モードにシフトします!!」
「 《アルバ1》から転移座標コード発信を確認! 座標入力されました。 NZ128・EZ061…本星です!」
「 奴め…このまま侵攻するつもりか…。 ──機関室! 非常制動プラグを強制注入しろ!!
…機関室! 機関ッ……。
──以降のオペレーションは、民間人及び全乗組員の脱出シャトルへの避難を優先する。 退避完了次第、順次発進! これより本艦を…放棄する。 君たちも退去したまえ…」
 
──退艦命令が出されました。 本艦は放棄されます。 全乗員はすみやかにシャトル搭乗ゲートへ向かって下さい。 繰り返します。…………
 
 

《MEMO》
初回プレイでは分かり辛い、ゲームスタートより1万年前の光景。
封印されていた生体兵器デウスの暴走により、フィラデルフィア級超大型恒星間航行船二番艦エルドリッジが物語の惑星に墜落する。
艦首ブロック (バベル) でトラフィクジャム (?) が警告を発していたり、迎撃システムが後の碧玉要塞そっくりなところに注目。

《オメガ1》=デウス・《アルパ1》=《中枢素子ペルソナ》・本星=地球と置き換えると分かりやすい。
デウスの再起動に伴い《中枢素子ペルソナ》はオリジナルエレハイムからオリジナルミァン・ハッワーへと変貌し、《人工電脳ラジエル》をハッキングし地球へと向かおうとする。

WORDSに戻る

このページのトップに戻る

プロローグ
 
北半球に位置する大陸イグニス。
世界最大の広さを持つこの大陸では、ニ大国家の争いが数百年にわたって続いていた。
大陸北部一体をその領有とするキスレブ。
大陸南部の砂漠地帯を領有するアヴェ。
両国間の長きにわたる戦いは、そのおおもとの火種すら人々に忘れさせ、いたずらに争いと悲劇を反復させるだけであった。

慢性的かつ惰性的な戦はやがて大きな変化をむかえることとなった。 太古文明人の遺跡から発掘される道具、兵器の類が、この世界の文化の保存を司る『教会』によって改修されたからであった。
両国はこぞってこれら遺跡を発掘、『教会』に改修させ、おのが戦力としていった。
遺跡から発掘される兵器の数々は戦いのあり方を大きく変えた。
両国間の戦争の勝敗は人対人ではなく、ギア・アーサーと呼ばれる遺跡から発掘される人型機動兵器同士の戦いによって決せられるようになった。

一進一退を繰り返していた両国間の戦況は、やがてキスレブの優位となった。
これは埋没する遺跡資源の量に大きな差があったことが最大の原因であった。
そんなおり、イグニスの地に突如謎の軍事組織が出現した。
組織の名はゲブラー。
ゲブラーはアヴェとの接触をはかった。
軍事組織ゲブラーの助勢を得たアヴェは、劣勢に追い込まれていた戦局を五分にまで回復させた。
勢いに乗ったアヴェは、キスレブの領有を次々と奪い、なおその侵攻の手をゆるめることはなかった。

キスレブとの国境線にほど近いアヴェ辺境ラハン地区。
すべては、ここから始まる。
 
 

《MEMO》
読み飛ばしがちなところなのでメモ。
「キスレブの優位は埋没する遺跡資源の量が勝っていた為」とあるが、キスレブは元々500年前のソラリス戦役跡地であるから当然その頃の兵器が多く出土するのだろう。

WORDSに戻る

このページのトップに戻る

アルルの家
 
フェイ 「 やあ、アルル。
それが花嫁のドレスかい?
アルル 「 フェイ!?
ああ……、ビックリした!
ええ、そう……。
さっきできあがったとこなの。
けっこう、手間取っちゃった。
フェイ 「 へ〜、うまいもんだな。
きっと、よく似合うよ、アルル……。
おめでとう。
アルル 「 ありがとう。
………。
………。
フェイ 「 なあ、アルル……
アルル 「 フェイ、あの……
フェイ 「 どうした?
アルル 「 ううん、べつに……。
フェイ 「 そうか……。
アルル 「 えっと……あ、そうそう。
ねえ、フェイ。
ダン、見かけなかった?
フェイ 「 ヤツなら例によって、そこらをふっとびまわってたぜ。
アルル 「 まったく、あいつったら!
あとで用事があるからって、あれほど言っておいたのに……。
フェイ 「 なんだい、その用事ってのは?
アルル 「 山の上の先生のところから、明日の式でつかうカメラやライトを借りてきて欲しいと思って……。
フェイ 「 なんだ、そんなことなら俺が行ってきてやるよ。
アルル 「 ほんと?
でも……。
フェイ 「 かまわないさ、べつに。
デリケートな機械をダンのヤツにまかせるのは、あんまりぞっとしないからな。
それに、先生のとこに行けば、なにかしらユイさんの料理、食えるかもしれないし、さ。
アルル 「 くすっ……、フェイったら。
フェイ 「 よし!
それじゃ、行ってくるか。
アルル 「 あ……、待って、フェイ!
フェイ 「 うん……?
なんかまだ、先生に用事でもあるのか?
アルル 「 ううん……。
そうじゃないんだけど……。
フェイ 「 ………?
アルル 「 ねえ、フェイ……、こんな風に考えてみたこと、ある?
もし……、もしもよ、あなたがこの村で生まれて……もっと前にわたしたち、知り合っていたら……。
フェイ 「 ………。
アルル 「 ………。
ううん、なんでもない。 ゴメンなさい……。
フェイ 「 ………。
それじゃ、行ってくるよ。
アルル 「 ええ……。
山道は気をつけて。
先生に、よろしくね。
………。
運命の糸か……。
わたしったら……バカみたい……。
 

WORDSに戻る

このページのトップに戻る

シタン家物置
 
フェイ 「 どこにいるんだ、先生?
フェイ 「 な、なんだ、いったい?
シタン 「 あーっ、ダメだ、ダメだ、これじゃ!
どうして、こんな粗悪なパーツ、使うかなあ!?
こんなだから、連中の介入を……
フェイ 「 先生!!
そんなとこにいたのか。
シタン 「 やあ、フェイじゃないですか!
いらっしゃい。
フェイ 「 大丈夫かい、先生?
そんなとこで、なにやってるんだ?
シタン 「 ちょっとこのランドクラブを改造してやろうかと思いましてね。
なに、あのくらいの爆発じゃどうってことありませんよ。
いつものことですからね、ハハハ……!
すこし待っててもらえますか?
もうちょっとで、ひとくぎりつきますから。
そうそう、物置のなかに面白い物がありますよ。
よかったら、見てごらんなさい。
フェイ 「 わかったよ、先生。
それじゃ、さっさと頼むよ。
もたもたしてたら、日が暮れちまうからさ。
フェイ 「 先生の言ってた面白いのって、こいつか?
どれどれ、どうなってんだ。
わっ!?
な、なんだ……、こりゃ……?
この曲は……?
なんだか……、どこかで聞いたことがあるような気がするけど……。
シタン 「 どうです?
わるくないでしょう?
フェイ 「 先生……。
シタン 「 やあ、フェイ。
すみませんね、待たせてしまって。
音楽というのはふしぎなものですね……。
時に人の思いもよらぬものまでよびさましてしまう。
忘れかけていた、さまざまな想い、感情、もちえぬ記憶……。
聞く者がそれを望もうと望むまいと、ね……。
フェイ 「 先生、これは……?
シタン 「 昔の遺跡から発掘されたものです。
まだ修理してる最中ですが、一種の音響装置のようですね。
この曲を聞いて時にはげまされ、時に泣いたりしていたのでしょう。
遠い昔の人たちも、きっと……。
フェイ 「 ………。
シタン 「 ところで、今日はどうかしましたか?
フェイ 「 ああ、そうだ。
アルルに、カメラなんかを借りてきて欲しいって頼まれたんだ。
シタン 「 そういえば明日でしたっけ、ティモシーとアルルの結婚式は……。
わかりました。用意しましょう。
じきに夕食の支度もできると思いますよ。
どうです、いっしょに?
フェイ 「 ラッキー!
それじゃ、ごちそうになってこうかな。
シタン 「 私はまだ後かたづけがあるので、家でミドリの相手でもしてやっていてもらえませんか?
フェイ 「 オッケー。
べつに急がなくてもいいよ、先生。
料理ができたら、先に食わせてもらってるからさ!
シタン 「 ハハハ。
どうぞ、遠慮なく。
ただし、ユイの料理でお腹をこわしても、私は責任はとりませんよ。
フェイ 「 ねえ、先生……この曲を聞いてると、ふしぎな感じがしてくるよ。
なんだか、胸の奥の方がほっとあったかくなってくるような……。
シタン 「 それはきっとあなたのなかで、この曲が好きだった、遠い昔のだれかが生きているからですよ……。
フェイ 「 ………。
シタン 「 もう明日か、ティモシーたちの結婚式は……。
このまま何事もなくくらして行ければ、それでよいのかも知れないな……。
人の子として……。
さて、と。
それじゃ、ジャイロの調整だけでもすませておきますか……。
むっ……!?
シタン 「 こ、これは……まさか……、予兆なのか……?
……。
はじまると言うのか……?
 
 

《MEMO》
オルゴールは「昔の遺跡」から発掘されたと言っているが、それはやはりゼボイム遺跡からなのだろうか。
オルゴールの自壊をこれから始まることの「予兆」と取るシタン。この自壊は『接触者』と『対存在』を引き合わせ、覚醒させようとするゾハル及び《波動存在》の事象変異による歪みの余波で起ったものなのか。

WORDSに戻る

このページのトップに戻る

ラハン村炎上
 
シタン 「 フェイ……!!
あの戦い方は……。
く……、マズイな。
このまま彼が、めざめてしまうようなことがあれば……。
ダン 「 先生っ!!
シタン 「 ダン!?
「 だいじょうぶですか!?
いったい何をしているのです、こんなところで!?
アルルやティモシーがどれほど心配してるか!
ダン 「 ゴメンよ、先生。
一度は、外へ逃げたんだよ。
でも、オイラ、どうしても姉ちゃんのウェディングドレスのことが気になっちゃって……。
シタン 「 それで取りにもどってきたというわけですか……。
フッ……、まったく、あなたという人は……。
さあそれじゃ、フェイが連中をひきつけてくれてるうちに安全なところへ避難しましょう!
どうやら連中のねらいは、フェイの乗っている、あのギアのようですから……。
ダン 「 ……!?
あの化け物のなかに……、フェイ兄ちゃんが!?
シタン 「 縛られているのですよ、フェイは……。
暗く、残酷な、神の夢に……。
ダン 「 ………。
フェイ兄ちゃん……?
 

WORDSに戻る

このページのトップに戻る

山道
 
う……、うん……?
 
フェイ 「 はッ……!
俺は……!?
先生!!
シタン 「 ああ、気がつきましたか、フェイ……。
フェイ 「 先生……、いったい何が……?
リー爺さんやティモシー、アルルは……?
俺は……?
シタン 「 ええ……、それは……。
ダン 「 人殺しッ!!
シタン 「 ダン!
フェイ 「 ……!?
ダン、いったい何を……
ダン 「 フェイ兄ちゃ……
おまえ……、おまえがあんな化け物に乗るから……アルル姉ちゃんやティモシーや……、村のみんなは……!!
おまえがその化け物で、みんなを殺したんだ……!!
フェイ 「 ……!?
村人 「 なんで、村のなかで戦ったりしたんだ……
「 あんな怪物みたいなもの、どうして動かせるの……?
「 母さんは……? 母さんは、どこ……?
「 だから、言ったじゃないか……素性のわからない者を村に入れるのは反対だと……
「 うう……痛い……、痛いよぉ……
フェイ 「 ダン……!!
み、みんな……、俺は……!
村人 「 ひっ……
「 イ、イヤだ……こわいよ……
「 うえーん……
ダン 「 人殺しッ!!
姉ちゃんを……アルル姉ちゃんを返せッ!!
シタン 「 ダン……、フェイひとりを責めてもどうなるものでもありませんよ。
それにギアのシステム暴走では、フェイにはどうしようもなかったのです。
ダン 「 わ……、わかってらい、そんなこと!
でも……、でも……!!
バカヤロー!!
うわあああ……!!
フェイ 「 ダン……!?
シタン 「 いまはそっとしておいてあげましょう。
自分のかなしみ、怒りをどうあつかえばよいのかわからないのですよ…。
フェイ 「 ………。
シタン 「 それはそうと……あなたはここをはなれた方がよさそうですよ、フェイ。
昨夜の連中の後続部隊が来ないともかぎらないし……。
きっと連中は、何がおこったのか知りたがるでしょう。
あなたがここに残っていたら、あまりゆかいとはいえない事態がひきおこされると思いますよ。
双方にとって、ね。
フェイ 「 そうだな……。
俺が一緒にいたら、またみんなに迷惑がかかるかも知れない……。
でも……、俺はいったいどうすればいいんだ……?
シタン 「 そうですね……、黒月の森をぬけて、アヴェに出てはどうですか?
昨日の連中は、アヴェの手のものではなかったようです。
アヴェ側に入ってしまえば、連中もうかつに追っては行けないでしょう。
フェイ 「 そうか……。
わかったよ、先生……。
それじゃ……、あとのことはよろしく頼みます。
シタン 「 ええ……。
気をつけて。
フェイ 「 ………。
 
おまえがその化け物で、みんなを殺したんだ……!!
人殺しッ!!
姉ちゃんを……アルル姉ちゃんを返せッ!!
 
フェイ 「 くッ……!!
 

WORDSに戻る

このページのトップに戻る

 

作中台詞集・2へ