M計画

第5世代M《マラーク》計画

M《マラーク》計画

デウス本体の構成部品や起動端末兵器・アイオーンとなる構築人種 (スファラディー) を確保する為の計画。《マラーク》とは <天使の軍隊> を意味する。
ガゼル法院が《崩壊の日》によって肉体を失ってからは、《アニマの器》と同調出来る優れた生体 (法院の肉体) を生み出すことも目的としている。ソイレントシステムはこれらの計画の為の機関である。

第5世代M《マラーク》計画では、ヒト型特殊変異体=死霊《ウェルス》の生成やリミッターによるヒトの恭順・ヒトの脳神経とギアとを直結させた人機融合ギアの開発等が行われている。マリアの搭乗機ゼプツェンも、M《マラーク》計画の一端として生まれたものである。

極限状態 (=戦争) に置かれたヒトの変革を期待し、イグニス大陸においてはアヴェ・キスレブ両国に干渉し、戦争を長引かせている。

ソイレントシステム

M《マラーク》計画の一端として、生体兵器であるデウスのパーツとなるべく生まれたヒトを培養・分解し、資材として再利用する為の機関の総称。
元々はアニムス原体である天帝カインやガゼル法院の延命措置を目的に作られた機関だったが、ガゼル法院が肉体を失ったことにより、アニムスを精製する為の施設に変貌した。
キスレブのバトリングや『教会』による救済事業も、このシステムの一環である。

バトリングにより生体・戦闘データを集め、それに基づき『教会』によって保護された人々に遺伝子実験が行われ、ヒト型特殊変異体=死霊《ウェルス》が生成される。
死霊《ウェルス》は地上でテストされ、合格したものだけがM《マラーク》計画へと回され解体・生体回路に再構築後、人機融合ギア等に使用される。
失敗作は食品や医療品に加工されるか、地上に放たれ『教会』の贖罪審問官《エトーン》により処分される。

地上各地のソイレントシステムはソラリス戦役時に設置されたもので、《ゲーティアの小鍵》発動後、スファル化したヒトを分解しデウスの部品として再構築する施設となった。

刻印《リミッター》

ヒトの遺伝子に設置された、ナノマシンによる能力抑制装置。ソラリスに関する反抗心や記憶を消去し、身体能力を抑制する。
ソラリスでは食品や医療品に加工された死霊《ウェルス》を摂取することによりリミッターの維持が行われ、ソラリスへの服従心を強いられている。
ソラリス戦役以降人々がソラリスの存在を忘れ、キスレブが建国の理由を忘却し、アヴェが自ら伝え守る《ファティマの至宝》に関する情報を失ったのは、このリミッター措置の為である。

メモリーキューブ

ソラリスが地上人《ラムズ》を管理しデータを採る為に設置したもの。
ソラリス側ではメモリーキューブに接触した者の生体データや位置を知ることが出来る。

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ソラリスによる干渉

各国・組織の関係図

各国・組織の関係図

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各国・組織の状勢

神聖ソラリス帝国Empire of Solaris

ソラリス成層圏高度に位置する一大帝国。首都エテメンアンキ ( <天地の基なる家> の意)。紋章は《セフィロートの樹》をモチーフとしている。

およそ800年前、エーテル能力を身に付けた者が生まれ始め、ヒトが種として最終段階に入ったと判断したカインらによって建国される。
1万年の昔、原初の刻にカインらは移民船の残骸等を用いてアニムスから生み出したヒトの居住区を作り、これがソラリス国土の原型となった。
ゲート (空間歪曲防護壁:ゾハルによる絶対客観空間の応用) に守られている為、地上からはその存在を観測することも探知することも出来ない。また地上に対してリミッター措置を行っている為、ソラリスに関する記憶や情報は失われている。

《崩壊の日》によって国土の著しい破損と人口の減少に見舞われた為、地上人《ラムズ》を労働力として拉致し使役している。
純粋のソラリス人からなる第1市民層・第3市民層での功労が認められ昇格した者が住む第2市民層・拉致民からなる第3市民層の三層に市民層を分割し統制。ヒトに対し絶対行使力を持つ天帝カインを表向き頂点とし、護民監カレルレンが実質的統治を行う。

アヴェ王国Kingdom of Ave

アヴェおよそ500年前、砂漠の隊商頭領ロニ・ファティマがいつか来るソラリスとの戦いに備えて興した王国。《崩壊の日》では地上勢力の主力部隊となった。
首都ブレイダブリクは砂漠に突き出た岩盤の上に築かれており、元々は水源を守る為の砦が発展して出来た街である。
紋章は《ファティマの碧玉》を両腕で掲げたシンボルになっている。人口約40万。

国祖ロニから連なるファティマ王朝によって治められていたが、『教会』の大司教であった宰相シャーカーンのクーデターにより王エドバルトIV世を始めとする王族のほとんどが殺害される。
政権を握ったシャーカーンは和平交渉直前まで漕ぎ着けたキスレブとの関係を破棄し、ソラリスと通じゲブラーとの軍事同盟を結び、侵攻準備を進めている。
一方ファティマ王朝の正統な後継者であるバルトロメイ・ファティマは、ファティマ王朝の復権を願う臣下やシャーカーンに反発を抱く者・イグニス戦役を憂いる者達と共に、潜砂艦ユグドラシルの艦長として海賊行為を行っている。これはアヴェ・キスレブ双方の軍事力の均衡を保ちながら、いずれシャーカーンに対抗する為の武力を蓄える為である。

アヴェは《ファティマの至宝》──かつてロニが搭乗したギア・バーラー=E・アンドヴァリを擁しているが、リミッター措置によりその存在の正体は忘れ去られ、《至宝》の鍵となる《ファティマの碧玉》の存在のみがかろうじて王族に伝えられている。

隣国のニサンの法皇府とファティマ王朝は、建国の時よりの血縁関係にある。

キスレブ帝国Empire of Kislev

キスレブアヴェの国祖ロニ・ファティマによってイグニス戦乱跡から発見された古代戦艦 (後のユグドラシルIV=キスレブの総統府) を中心として発展し、誕生した連邦国家。首都ノアトゥン ( <造船所> の意)。
紋章はキスレブの発達した工業と軍事と表わしている。人口約100万。

ロニは後世に遺す為に、発見した戦艦の回収作業を隊商の仲間に命じた。やがて回収作業は大掛かりのものになり戦艦を中心に多くの人が集まり、物資の流通が発達し小さな町が生まれた。
また古代文明の原子炉が発掘され運用されるようになった為、次第に都市へと発展していった。
この都市に目を付けたソラリスは『教会』の下部組織である委員会をこの地に派遣。リミッター措置により人々が本来の目的を忘却しつつあったこともあり、委員会の働きで都市は統制されていき、やがてキスレブという国が誕生した。
現在は亡国エルル出身のジークムントが総統を務めている。

囚人による大衆娯楽《バトリング》は委員会 (B管理委員会) の運営によるもので、ソラリスによる生体兵器データ採集の為の実験として行われ、そのデータは『教会』へと送られている。
また300年前より続くアヴェ・キスレブ間の戦いもM《マラーク》計画の一環である。

現在のジークムント政権となってからは委員会の影響力は弱まりつつある為、委員会は復権の為に政府転覆を計画。
亜人排斥運動によって亜人の反発を煽りジークムントの失脚を狙い、水面下で暗殺を目論んでいる。

シェバト王国Kingdom of Shebato

シェバトイグニス〜アクヴィにまたがるエリア上空高度5km〜12kmを回遊する、円盤状の都市国家。ソラリス戦役の時より延命措置を受けて生き続ける女王ゼファーが統治している。
首都アウラ・エーペイル。紋章は空を回遊する国土を表わしている。

ソラリスと同じくゲートに守られているが、高度が一定ではない為時折地上からその姿を見ることが出来る。
およそ800年前にバベルタワーを拠点として建国されるが、《崩壊の日》に頂上ブロックのみを切り離し戦闘区域を脱し、以降天空を彷徨い続けている。
現在の国土となっている部分は、元はエルドリッジに搭載されていたプラント用HLVで、農作物の自給自足が可能になっている。

ソラリス戦役においては反ソラリス戦役の要であったが、天空を回遊するが故に物資に恵まれないところへの3度に渡るソラリスによる侵攻で、ほとんど国力は残っていない。
現在はアクヴィエリアを中心に工作員を送り込み、ソラリスに追われる人々をシェバトへと導き、反ソラリスの戦力として徴用している。

帝室特設教務庁 『教会』Church

『教会』守護天使《処刑人 (エクスキュージョナー) 》=ミァンが統括する、宗教組織を装ったソラリスの機関。アクヴィエリアに本部を構え、世界的な宗教として表向き救済活動を行っている。
キスレブのB委員会も『教会』の下部組織である。紋章は羊を模し、地上人《ラムズ》を表わしている。

元は帝室特設外務庁 ゲブラーのサポート組織で、ゲブラーの単なる隠れ蓑として創設されていた。
《崩壊の日》の後、地上の経済支配策としてソラリスは『教会』を宗教を重視し利用するシステムに切り替え、前身のシステムを受け継ぎながらもより本格的な運営を始める。

地上の経済・宗教・情報等のネットワークを掌握し、信仰を利用した民意操作や経済コントロール・遺跡発掘とギアの配分による戦争の長期化等を行っている。
またソイレントシステムにおける資材 (『教会』信者) の確保や死霊《ウェルス》失敗作の消去 (贖罪審問官《エトーン》による処分) 等、重要な役割を担っている。

遺跡発掘による技術や情報を独占し、ソラリスから離反しようと水面下で策謀している。

ニサンNisan

『ニサン』『教会』の教えとは異なる教義を持つ、ニサン正教を信仰する宗教国家。紋章は光を表わしている。

国家というよりは宗教共同体の意味合いが強く、首都を持たず、法皇府と呼ばれる中央政府と世襲制の大教母によって国策が営まれている。
近隣に住む信徒数を合わせた人口約10万。
現在はマルグレーテ・ファティマ (アヴェ王国ファティマ王朝後継者 バルトロメイ・ファティマの従妹) が大教母を勤めている。

およそ1000年前に地域信仰を礎にニサン教が開かれ、500年前に《知識の母》ソフィアを開祖にニサン正教として教義が改められた。
ヒトは弱さ故に互いに救い合うべき存在であるとし、他者を信じる自らの心に神を見い出すことを説いている。

アヴェのファティマ王朝と教母の血筋は血縁関係にあり、アヴェがニサン正教を公教としていた為に強い結び付きがあったが、シャーカーン政権となってからは《ファティマの碧玉》の片方を持つとされている大教母マルグレーテが狙われていることもあり、対立関係にある。

エルルElul

ソラリスによる《エルル大粛正》において、イドに滅ぼされた国。
エルルが何故粛正されたかは詳しくは語られていないが、エルル人は種族として身体的能力・エーテル能力に優れており、それがソラリスの統治にとって邪魔なものになった為と推測される。
また、粛正自体がイドの能力を試すもの (ミァンとグラーフによる計画?) だったとされている。

エレメンツのドミニアとキスレブ総統ジークムントはエルル人で、ジークムントはキスレブ軍一兵卒から昇進を重ね、30代の若さにして軍の最高位にまで昇りつめた高い能力の持ち主である。
国土のあった大陸はソラリスのゲートにより隠されていたが、ゲート破壊後にイグニス大陸の南東に出現した。

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