キャラクター解説・3旧エレメンツ
関連:【 時代年表 】 EPISODE V:prologue
- カーラン・ラムサス 【 0808191ラメセス 】
- ジェサイア・ブランシュ 【 ジェシー・B・ブラック 】
- ヒュウガ・リクドウ 【 シタン・ウヅキ 】
- シグルド・ハーコート
- ミァン・ハッワー 【 ミァン0998 】
カーラン・ラムサス【 0808191ラメセス 】 Carlin Ramsus |
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年齢:29歳 [ラメセス:24歳] 身長:189cm 体重:78kg 出身:ソラリス・第2級市民層 [ラメセス:カレルレン研究施設] 搭乗機:フェイシャオ/ワイバーン/ヴェンデッタ/アンフィスバエナ |
守護天使の1人であり、ゲブラーの実質的最高司令官。エレメンツにおいては風軍司令部を指揮していた。 ソラリス特有の人種的優先性に捕われておらず、実力評価主義で身分に関わらず有能な者は取り立てる。その為現エレメンツ等、直属の部下には厚く信頼されている。 ユーゲント時代、16歳の頃にジェサイアと共に精鋭集団エレメンツ (初期メンバーはラムサス・ジェサイア・ヒュウガ・シグルド) を発足させるが、シグルドの離反とジェサイアの逃亡によりエレメンツは本来の目的を失い、ラムサスが守護天使就任後、エレメンツはセラフィータを筆頭とする現エレメンツに交代した。 最高司令官となってからはミァン・ハッワー (M0998) を補佐官とし、また恋人として深く依存している。 旧エレメンツメンバーら、ごく親しい間柄の者には「カール」と呼ばれている。 ラムサスの原型は、《プロジェクト・ノア》の障害となる天帝カイン殺害の為にカレルレンが創り上げた人工生命体である。 全てのヒトの長でありヒトに対し絶対行使力を持つカインは、カインと同等の者でないと殺害出来ない為、ラムサスはカインのコピー=《相殺存在》として生成された。 識別コードを【 0808191ラメセス 】という。 初期段階でヒトとしての形を取らないままに廃棄物処理場に遺棄されるが、偶然処理場に迷い込んできた少年カーラン・ベッカーに精神と肉体を融合させ生き延びる。 その頃融合時の記憶は悪夢のようにしか認識出来ないものだったが、カーラン・ベッカーとして15歳でユーゲントに入学し新しい戸籍を求めた折、無意識の内にか姓をかつての識別コード「ラメセス」に似た響きの「ラムサス」に改める。 ラムサスの容貌は、オリジナルである天帝カインと、融合したカーラン・ベッカー双方の影響を受けている。 人工生命体である為、精神的に脆く不安定な部分を持つ。カインの《相殺存在》としてそれは弱点だったが、フェイに対して激しい嫉妬と憎悪を燃やすことで自己を安定させるよう、自らを「『接触者』に代わる人工同調者として創られたもの」と錯覚するようにカレルレンとミァンによって仕向けられる。 ラムサスのフェイに対する執着は、後に《エルル大粛正》時に若干12歳だったイド (=フェイ) の圧倒的な破壊力を目の当たりにし、多大な恐怖を感じたことにより決定的となった。 カレルレンらによる感情操作と廃棄物処理場に遺棄された記憶から、 “塵 (ごみ)” というキーワードに偏執的とも言うべき非常な恐怖と嫌悪を抱いている。 《アニマの器 (ゼブルン) 》と同調したことにより、搭乗機ワイバーンがギア・バーラー=ヴェンデッタに変化する。 |
ジェサイア・ブランシュ【 ジェシー・B・ブラック 】 Jesse B.Black |
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年齢:34歳 出身:ソラリス・第1級市民層? 父:エイブラム・ブランシュ 母:マライア 妻:ラケル 息子:ビリー 娘:プリメーラ 搭乗機:バントライン |
ビリーの父。両頬に酷い火傷痕がある。 身体中に10挺以上もの隠しホルスターを装備し、神業的な射撃の腕を持つ。エレメンツにおいては地軍司令部を指揮していた。 ソラリスのごく一般的な夫婦の間に生まれ、13歳でユーゲントに入学。18歳の頃同期生ラケルが妊娠した為入籍し、直後にビリーが誕生した。 21歳の頃、同じくユーゲントで中枢の政策に反発するラムサスと出逢い、エレメンツを発足させる。ラムサスの取り成しによりエレメンツ候補生となったヒュウガ・シグルドを監査指導する立場となり、シグルドを引き取り薬物離脱治療を手伝った。 優秀な成績からゲブラーの時期総司令官と目されるが、立場が中枢に近付くにつれ、またヒュウガやシグルドら被差別民を見るうちにソラリスに対する疑念は強まり、M《マラーク》計画の真相を知ったことを契機にソラリスを脱出。アクヴィエリアに辺境保安官ジェシー・B・ブラックとして移り住む。 その後地上でM《マラーク》計画に関する独自の調査活動を始めシェバトとの接触を求めるが、6年前にソラリスの追撃が家族の元に及ぶことを憂慮し、妻ラケルと相談の上失踪する。その翌年、シェバトの工作員ジョシュア・ブラックと出逢う。 ジョシュアはジェサイアの真意を知りシェバトに導こうとするが、ソラリスの追手により死亡する。その際ジョシュアは自分の風貌や指紋を使いジェサイアに整形することを勧め、ジェサイアは厚意を受けて大幅な整形手術を行った。 ジェサイアのユーゲントの同期・スタインは、恋慕していたラケルがビリーを身ごもりジェサイアと入籍したことでジェサイア一家を深く憎むようになり、ジェサイアの失踪より1年後、ジェサイアによって “汚され” ビリーという “汚れ” を生んだラケルを死霊《ウェルス》を使い殺害する。 スタインは名をストーンと改め『教会』司教としてビリーの信頼を得、これを裏切ることを復讐の目的とした。 ジョシュアの死より3年後、ジェサイアは風貌を変えビリーの元に帰還する。 あまりに変わりすぎた父親に、父の不在中に母を失い、命の恩人と信じるストーンの勧めで贖罪審問官《エトーン》となった息子は猜疑の眼差しを向ける。 |
ヒュウガ・リクドウ【 シタン・ウヅキ 】 Hyuga Rikudo |
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年齢:29歳 身長:182cm 体重:72kg 出身:ソラリス・第3級市民層 父:ショウキ・リクドウ 母:ルリ 祖父:キッカ 長兄:初雪※ 次兄:如月※ 三兄:夕凪※ 四兄:彌生※ 五兄:時雨※ 六兄:朧※ 七兄:晴嵐※ 八兄:皐月※ 搭乗機:ヘイムダル/E・フェンリル ※ キャラクター原案に関わった嵯峨 栗生氏同人的設定 (非公式) |
シタン・ウヅキを名乗り、医師として友人としてフェイを見守る人物。 その素性はかつてのエレメンツの一員であり、天帝カインより『接触者』監視の命を受け地上に降りたソラリスの守護天使で、本名をヒュウガ・リクドウという。 エレメンツにおいては水軍司令部を指揮していた。 ソラリス第3級市民層にて父・母・祖父・8人の兄 (全てが実兄である可能性は低い) の大家族のもと、第9子として生まれる。 ヒュウガは6歳から祖父に師事し剣術を伝授され、「白檀」「黒檀」という二振りの真剣を授けられる。ヒュウガは学問だけでなく戦闘術・特に剣術に非凡な才能を発揮し、その腕はソラリスにおいて類を見ないものとなった。 12歳の頃ソイレント施設の細菌実験によりソラリス第3市民層に疫病が蔓延し、家族全員が死亡する。 この事件により第3市民層の間で若年ながらも天才を伺わせていたヒュウガが毒物実験を行ったのではないかという疑いが広まり、迫害を受けることになる。 この件を聞きヒュウガに関心を抱いたラムサスによってユーゲントに入れられるまで、疑いは晴れることはなかった。 16歳でラムサスとジェサイアが発足したエレメンツのメンバーになり、20歳で守護天使に就任。2年後に第3次シェバト侵攻作戦の指揮を取る。 侵攻作戦にてシェバト三賢者の1人・ガスパールと対峙したヒュウガは、その孫娘ユイ・ガスパールを見初め深く恋するようになり、兵を戦略的にも撤退させる。 その後ヒュウガは度々密かにシェバトを訪れユイとの逢瀬を重ね、ガスパールとも議論を交わし、ガスパールの武人としての意気に感銘を受けた。 24歳の頃ヒュウガはユイと結婚し、娘ミドリが誕生する。 ヒュウガはガスパールの教えを受け殺人を目的とした自分の剣術を封印することを決意し、ユイに「白檀」「黒檀」を預けガスパールを師とし、素手による格闘術の鍛練と精神修行を始めた。 また前年の《エルル大粛正》においてイドの驚異的な力を知った天帝カインはこの頃からヒュウガを呼びよせ、『接触者』の《アーネンエルベ》としての可能性を探る計画を立てる。 2年後、ヒュウガはカインの密命を帯び、医師シタン・ウヅキとして重傷を負ったフェイとラハン村で出逢い治療と看病に当たり、ユイとミドリと共にラハン村の裏山に居を構えた。 ヒュウガが守護天使に選出されたのは、その卓越した剣術の腕と兵器設計技師としての能力・策士としての手腕を認められた為。 特に兵器設計技師の能力は群を抜いており、地上に降りるまでに設計した兵器は代表的な物だけでもワイバーン・ヴィエルジェ搭載のエアッドシステム・アハツェンの可変フレーム・バントライン・アルカンシェル・エレメンツ専用機等、数多い。 地上に降りてからのヒュウガについては【 バトルメンバー 】 シタン・ウヅキを参照。 |
シグルド・ハーコートSigrd Harcourt |
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年齢:29歳 身長:191cm 体重:83kg 出身:アヴェ・ノルン 父:アヴェ国王エドバルトIV世 母:シャリーマ・ハーコート 異母弟:バルトロメイ・ファティマ 養父:ノルン首長ミミル (叔父) 養妹:ヨルドガルデ (従姉) 搭乗艦:潜砂艦ユグドラシル/潜水艦ユグドラシルII/飛空艦ユグドラシルIII |
バルトの腹心の部下であり、ユグドラシル副艦長を務める青年。バルトからは愛称で「シグ」と呼ばれている。 アヴェ辺境の異教徒コロニー・ノルンの首長の家系出身。エレメンツにおいては火軍司令部を指揮していた。 ノルンとアヴェは昔から友好関係にあり、アヴェ国王エドバルトIV世は幼少よりノルンを夏城として訪れていた。 エドバルトIV世とノルンの首長の妹・シャリーマは恋仲になり、やがてシャリーマはシグルドを身ごもるが、先天性の病に冒されていたシャリーマはやがて訪れる自分の死による別れを憂い、エドバルトIV世との関係を一方的に破棄する。 エドバルトIV世は傷心のままブレイダブリクに戻り、バルトの母となるマリエルと結婚した。よってシグルドとバルトは異母兄弟になる。 母シャリーマを失った11歳の頃、その葬儀にて対面したエドバルトIV世によって王太子 (バルト) 付近衛士官に任命され、アヴェ宮中に入る。 エドバルトIV世はシグルドが自分の息子であることに気付いていたが、シャリーマの遺志を尊重し、実子とは明かさぬまま嫡子バルトと同等に扱う。 シグルドの褐色の肌はノルン民族特有のもので、銀髪と碧眼 (《ファティマの碧玉》) は父エドバルトIV世より受け継いだものである。 13歳の頃ノルンに帰省中だったシグルドはソラリスによって拉致され、その資質により (恐らくはガゼル法院の肉体候補として) ギア・バーラー同調実験の被験者となる。 薬物の投与により廃人寸前になるが、ラムサスによりエレメンツに抜擢され、身柄を保護されユーゲントに入学。偶然ユーゲントのデータ網からシャーカーンによるアヴェのクーデターを知り、バルト達を案じる心から精神コントロールを打破、薬物依存症からの自力回復を果たした。 薬物離脱治療の為ジェサイアの家に身を寄せていた期間があり、ビリーとはその時に知り合っている。 その後アヴェへの定期船にまぎれソラリスから脱出し、近衛騎士団隊長であったメイソン子爵と合流。シャーカーンに幽閉され拷問を受けていたバルトとマルーを救出した。 シグルドの右目の眼帯は、ユグドラシルのスレイブジェネレーター暴走時にバルトを救出する際負傷したものとされているが、実際はバルトの負傷した左目に自分の角膜を提供した為。 シグルドはこの事実をバルトに知られないよう、右目にわざと白濁した色の義眼を入れている。 バルトの眼はこの角膜移植により、リハビリによっては視力回復の望みが残された。 シグルドの眼帯はバルトにせがまれてお揃いのものを付けている。 非験体時代に度重なる脱走を試みた為に、全身の4ケ所 (両乳頭・臍・局部) に見せしめとして家畜用鑑識タグを打ち込まれる。 そのうち臍のタグ痕には、今は黒真珠のピアスをはめている。 低血糖体質で恐ろしく甘党で、薬物投与の後遺症の為にアルコールに極端に弱い。 酔うと倒れたりハラダンスを踊り出したりすることがある。 |
ミァン・ハッワー【 ミァン0998 】 Myyah Hawwa |
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年齢:26歳 身長:172cm 体重:52kg 出身:ソラリス・第2級市民層 搭乗機:C1型ヴィエルジェ/オピオモルプス |
公においてはラムサスの副官として、また私 (し) においては恋人として常に行動を共にする女性。 実際にはソラリスの実質的指導者カレルレンと密接な関わりを持ち、M《マラーク》計画等の推進を補佐する。 幕僚会議議長を務め、また守護天使の1人・《処刑人 (エクスキュージョナー) 》でもある。 ソラリス第2級市民層の普通の家庭に生まれ、12歳の頃ユーゲントにてラムサスと出逢う。 その頃は本来の名を持っていたと思われるが、ラムサスとの出逢いから1ヶ月後、ミァン (=フェイの母カレン:M0997) の毀損によりミァン・ハッワー (M0998) として覚醒。覚醒後もミァンはラムサスの恋人として関係を続けていく。 ユーゲントでは優れた才覚を見せ、ジェサイアがソラリスを離脱した後、一時的にエレメンツに加入していた。 その後ラムサスの守護天使就任により彼の補佐官に抜擢される。 守護天使《処刑人》としての正体は、カレルレンとガゼル法院しか知らない。しかしその活動はゲブラーとしてのものではなく、ガゼル法院さえ知らないミァン自身の考えによるものと思われる。 主にキスレブに干渉し地上の力関係を調整し、またグラーフと共に『接触者』の覚醒を促してゆく。その真意を知る者は、あくまで『神の復活』のみを望むという点で合意するカレルレンくらいか。 ヒトの観点からすると矛盾の多い彼女の行動だが、常に彼女は「デウスを最高の状態で復活させる」を最終目標とし、終始一貫している。 ガゼル法院が焦りを見せ性急に事を成そうとする時も、ミァンはデウスに与えられた1万年というタイムリミットを最大限に用い、構成部品としてのヒトをさらに優秀な存在に育てる為に試練を与え続け、その中で不要になったものは一切切り捨ててきた。 冷静な計画遂行者として、あくまでシステムプログラムの一つとして、ミァンは継続し続ける。 搭乗機C1型ヴィエルジェは、ヴィエルジェのバリエーションの1つ。オピオモルプスはソラリス戦役中に法院が《アニマの器 (ルベン・シオメン・レビ・イサカル) 》と同調を果たし、生まれたギア・バーラー4体のうちの1つと思われる。 《太母》ミァンについては【 原初のヒト 】 オリジナルミァン・ハッワーを参照。 |